No.19 2017年5月発行 榎本 好宏 選 | ![]() |
落し水あつまり島を流れ出づ | 別所 信子 | 無患子を拾ふ地蔵の背に回り | 石井 公子 | 芒原また離りゆくひとりづつ | 太田かほり | かりがねをふりあふぎゐる渡し守 | 保坂 定子 | 栃の実や奥社まで来し冥加なる | 龍野 和子 | 佐原囃子雁渡るころそのころに | 花村 美紀 | まつ先に鳥の下りくる落し水 | 石塚 富子 | 落し水田ごとに音のありにけり | 岡本りつ子 | 馬繋ぎの杭の横減り初しぐれ | 蒲田 吟竜 | 渋を搗く京都大原染物屋 | 後藤 千鐵 | 音止んで煙草の匂ふ松手入 | 中村いはほ | 遠き日のかまどの匂ひ衣被 | 原山テイ子 | 蜜柑むき問はず語りに馴初を | 宮下とおる | 熊を蹴り大日堂に籠りけり | 室井津与志 | 針穴に糸よく通る秋風鈴 | 吉田みち子 |