ねんごろ | No.5 2015年1月発行 |
吊り橋のけふの終ひを野老掘り | 柿を干す祖母の離れの軒にまで | 楓やや漆も少しもみづりぬ | 案内さる紅葉も奥の貴船まで | 爺達の晴れの懸崖菊の棚 | 斯く長く団栗に影勤行へ | 杜氏の名に一人をみなや新走り | 寄席はねて忘れありけり冬扇 | ありがたう碑の面に銀杏もみぢして | しはぶきて鰹節を掻く音奥に | 数へ日の話し足りなき母帰す | 懇ろの二字の乾きぬ初硯 |
ねんごろ | No.5 2015年1月発行 |
吊り橋のけふの終ひを野老掘り | 柿を干す祖母の離れの軒にまで | 楓やや漆も少しもみづりぬ | 案内さる紅葉も奥の貴船まで | 爺達の晴れの懸崖菊の棚 | 斯く長く団栗に影勤行へ | 杜氏の名に一人をみなや新走り | 寄席はねて忘れありけり冬扇 | ありがたう碑の面に銀杏もみぢして | しはぶきて鰹節を掻く音奥に | 数へ日の話し足りなき母帰す | 懇ろの二字の乾きぬ初硯 |