独楽の紐 | No.41 2021年1月発行 |
顔見世へ列の北から南から | 嘘もまた今宵の口火燗熱く | また折れて熊野の道を冬の雁 | 開け閉ての障子の音も子沢山 | 京よりも奈良にしみじみ寄鍋を | 堅炭を割る音のせり客迎へ | 良寛の筆に千鳥を足すとせば | 鳰師の足跡の先々に | 鳥提げて客のどん尻狩の宿 | 初雪のやうに病を告げらるる | 狐火の巻き絵も寺宝祓はるる | 雪吊りの柏手打ちて終りけり | 近道の流れまかせや三の酉 | 縁あらば寄り添ふことも数へ日に | 独楽の紐綯はれてをりぬ去年今年 |
独楽の紐 | No.41 2021年1月発行 |
顔見世へ列の北から南から | 嘘もまた今宵の口火燗熱く | また折れて熊野の道を冬の雁 | 開け閉ての障子の音も子沢山 | 京よりも奈良にしみじみ寄鍋を | 堅炭を割る音のせり客迎へ | 良寛の筆に千鳥を足すとせば | 鳰師の足跡の先々に | 鳥提げて客のどん尻狩の宿 | 初雪のやうに病を告げらるる | 狐火の巻き絵も寺宝祓はるる | 雪吊りの柏手打ちて終りけり | 近道の流れまかせや三の酉 | 縁あらば寄り添ふことも数へ日に | 独楽の紐綯はれてをりぬ去年今年 |