塩の道 | No.13 2016年5月発行 |
冬構へ解きて斯くまで藁の嵩 | 本伏せて雪解雫にまた眠る | 母祖母のあり余る針納めけり | かすみつつ峰の名告りや百千鳥 | 塩の道ここら半ばよ岩燕 | 蛤の匂ひし椀の置かれけり | 囀の少し甲高塩の道 | かりがねの帰る伊吹の晴れ指して | 宵宮に白魚飯を炊きくれし | 賛美歌の誰がため続く花辛夷 | 三椏の花よ還らぬ人々に | 垂ることにさへや力を花馬酔木 |
塩の道 | No.13 2016年5月発行 |
冬構へ解きて斯くまで藁の嵩 | 本伏せて雪解雫にまた眠る | 母祖母のあり余る針納めけり | かすみつつ峰の名告りや百千鳥 | 塩の道ここら半ばよ岩燕 | 蛤の匂ひし椀の置かれけり | 囀の少し甲高塩の道 | かりがねの帰る伊吹の晴れ指して | 宵宮に白魚飯を炊きくれし | 賛美歌の誰がため続く花辛夷 | 三椏の花よ還らぬ人々に | 垂ることにさへや力を花馬酔木 |