青麦の畝 | No.24 2018年3月発行 |
山なみに一つ抽んづ恵方道 | 朝市の牡蠣の音より始りぬ | 弟も焚火の匂ひさせ帰る | お百度の寒の椿を幾巡り | 雪踏みの跡米蔵へ続きけり | 寒参り奥の院へは待つことに | 薄氷へ女滝の細く吹かれつつ | 畑打ちの家訓通りに大安に | 豆撒きのしりへに升を持たされて | 春めきぬ何に触れど軟らかく | 青麦の畝の届きぬ山裾に | 山を焼く風上に人寄せられて |
青麦の畝 | No.24 2018年3月発行 |
山なみに一つ抽んづ恵方道 | 朝市の牡蠣の音より始りぬ | 弟も焚火の匂ひさせ帰る | お百度の寒の椿を幾巡り | 雪踏みの跡米蔵へ続きけり | 寒参り奥の院へは待つことに | 薄氷へ女滝の細く吹かれつつ | 畑打ちの家訓通りに大安に | 豆撒きのしりへに升を持たされて | 春めきぬ何に触れど軟らかく | 青麦の畝の届きぬ山裾に | 山を焼く風上に人寄せられて |