ときに声高 | No.39 2020年9月発行 |
新茶着く馬の蹄の音させて | 繰り言もときに声高濃あぢさゐ | ますらをに突かせ下され心太 | 山開き昨夜の宴の面々と | 南天の花老いやすく哭きやすく | 誰がための言伝て花のカンナ添へ | 螢籠忘れてありぬ灯りけり | 風鈴の聴えそめけり辞去せねば | 万緑や溢るるもののその影も | 朝顔の蔓に沿うてや夏の月 | 遠回りしてもみませう大西日 | 誰がためと言へば少々冷し酒 | 癒さるる夕顔の咲く頃合ひに | 人の世に急ぐことあり合歓の花 | 悼・森田公司さん
夏籠りや戦嫌ひの遠見癖 |