船酔ひの | No.11 2016年1月発行 |
稲雀聞こゆる父に一間あり | 啄木鳥のそぞろ歩きに添ひくれし | 暫くは掃いてくるるな柿落葉 | 神還る八百八島まなかひに | 船酔ひのやうに銀杏の散りながら | わが旅に合はせ炉開きしてくれぬ | 紙漉きの時々川の音聴きに | 長風呂の母に埋み火して下がる | 涸川の葭の根張りを流れけり | 来し方を湯ざめのやうに顧りみる | ペン先の音のなかりし賀状書き | 羽子板を置きに戻りし宮参り |
船酔ひの | No.11 2016年1月発行 |
稲雀聞こゆる父に一間あり | 啄木鳥のそぞろ歩きに添ひくれし | 暫くは掃いてくるるな柿落葉 | 神還る八百八島まなかひに | 船酔ひのやうに銀杏の散りながら | わが旅に合はせ炉開きしてくれぬ | 紙漉きの時々川の音聴きに | 長風呂の母に埋み火して下がる | 涸川の葭の根張りを流れけり | 来し方を湯ざめのやうに顧りみる | ペン先の音のなかりし賀状書き | 羽子板を置きに戻りし宮参り |