琴の爪弾き | No.35 2020年1月発行 |
囃すこと昔むかしや月満ちて | 願はくはもう一言を去来の忌 | 柿を干す注連の張られし稲荷前 | 抽んでて箒木の紅揃ひけり | 越後より仏名宛ての新走り | 穭田に辻説法の碑の現れ来 | 躓きし石の音さへ冬の色 | おならして咳払ひして夜回りに | 扇子持ち師走太鼓の手ほどきに | 襟巻きの肩に重かり遠嶺はや | 書き上がる五十四帖冬の雁 | 奥の間に琴の爪弾き雪搔きて | 十二月八日父母なし従兄弟なし | 釘を打つ音のそちこち大晦日 | 振り返りながら鋭声や初漁へ |
琴の爪弾き | No.35 2020年1月発行 |
囃すこと昔むかしや月満ちて | 願はくはもう一言を去来の忌 | 柿を干す注連の張られし稲荷前 | 抽んでて箒木の紅揃ひけり | 越後より仏名宛ての新走り | 穭田に辻説法の碑の現れ来 | 躓きし石の音さへ冬の色 | おならして咳払ひして夜回りに | 扇子持ち師走太鼓の手ほどきに | 襟巻きの肩に重かり遠嶺はや | 書き上がる五十四帖冬の雁 | 奥の間に琴の爪弾き雪搔きて | 十二月八日父母なし従兄弟なし | 釘を打つ音のそちこち大晦日 | 振り返りながら鋭声や初漁へ |