瀞に舟 | No.27 2018年9月発行 |
踏台のなくて簾の吊れたのに | 人赦すこと花栗の匂ひして | 瀞に舟寄せてくれけり螢舟 | 神鏡の中を毛虫の糸下り来 | 忘れずば泰山木の花に文 | どの花も蕾がよろし梅雨の明く | 神の在す仏の坐す夏木立 | 一人づつ花火持たされ待たされて | 雨乞ひに振らるる花の榊かな | 飛魚の羽を広げて買足しぬ | こつつんと切子置かるる冷酒に | 棉の花をみならに影なかりけり |
瀞に舟 | No.27 2018年9月発行 |
踏台のなくて簾の吊れたのに | 人赦すこと花栗の匂ひして | 瀞に舟寄せてくれけり螢舟 | 神鏡の中を毛虫の糸下り来 | 忘れずば泰山木の花に文 | どの花も蕾がよろし梅雨の明く | 神の在す仏の坐す夏木立 | 一人づつ花火持たされ待たされて | 雨乞ひに振らるる花の榊かな | 飛魚の羽を広げて買足しぬ | こつつんと切子置かるる冷酒に | 棉の花をみならに影なかりけり |