合歓咲きて | No.3 2014年9月発行 |
神輿来る日傘畳めばもう一つ | 直会の終ひに加へ冷し酒 | 青紫蘇を刻みて互ひ物忘れ | 蛇苺教へに背く色にして | 滝音の振舞ひ酒の真中に | 左手は団扇持つ手よ哲学者 | 万緑の木霊のどれも戻らずに | 夏書きする日や寺々の庫裡開きて | 夕顔を見にか茶殻を捨てに立つ | 誰が入れし夏の焚火に智恵の輪を | 青芒井伏鱒二に釣れぬ日よ | 頰杖の久しかりけり合歓咲きて |
合歓咲きて | No.3 2014年9月発行 |
神輿来る日傘畳めばもう一つ | 直会の終ひに加へ冷し酒 | 青紫蘇を刻みて互ひ物忘れ | 蛇苺教へに背く色にして | 滝音の振舞ひ酒の真中に | 左手は団扇持つ手よ哲学者 | 万緑の木霊のどれも戻らずに | 夏書きする日や寺々の庫裡開きて | 夕顔を見にか茶殻を捨てに立つ | 誰が入れし夏の焚火に智恵の輪を | 青芒井伏鱒二に釣れぬ日よ | 頰杖の久しかりけり合歓咲きて |