子規の咳 | No.4 2014年11月発行 |
落鮎の反りも祝ひの一つにて | 月を見に桃の滴り甲で拭き | 忌の明けの誰の帯にも秋扇 | 小豆干す一日筵の匂ふこと | 夕顔を誉めて出前の帰りけり | 観閲の奏のここまで鯊の舟 | すがすがと繰りて詩経の涼しかり | 爽やかと言ふに眼鏡の重たきよ | 月崇め山を畏れて川音も | 色付きし鶏頭のこゑ子規の咳 | 持寄りて買足し月の酒肴 | いさよひの待ちて長かりあからみて |
子規の咳 | No.4 2014年11月発行 |
落鮎の反りも祝ひの一つにて | 月を見に桃の滴り甲で拭き | 忌の明けの誰の帯にも秋扇 | 小豆干す一日筵の匂ふこと | 夕顔を誉めて出前の帰りけり | 観閲の奏のここまで鯊の舟 | すがすがと繰りて詩経の涼しかり | 爽やかと言ふに眼鏡の重たきよ | 月崇め山を畏れて川音も | 色付きし鶏頭のこゑ子規の咳 | 持寄りて買足し月の酒肴 | いさよひの待ちて長かりあからみて |