ははきぎの | No.22 2017年11月発行 |
ははきぎの虚子の呟く頃合ひに | どの蜂に貰ひし色よ草の花 | 山に掌を合はせ箸持つ生身魂 | 百日の一日といへどさるすべり | 萩枝垂るほどの雨でもなかりしよ | 落人と呼ばれて永し曼珠沙華 | 海よりも山に伏しけり穂の薄 | 子規の忌を去年は忘れてゐたけれど | 酔眼の寝しなに秋の星数へ | 秋蝉に凭れかかられゐるやうに | 毬栗の落ちる音さへ丹波にゐ | 烏瓜提げて太宰に遭ひに行く |
ははきぎの | No.22 2017年11月発行 |
ははきぎの虚子の呟く頃合ひに | どの蜂に貰ひし色よ草の花 | 山に掌を合はせ箸持つ生身魂 | 百日の一日といへどさるすべり | 萩枝垂るほどの雨でもなかりしよ | 落人と呼ばれて永し曼珠沙華 | 海よりも山に伏しけり穂の薄 | 子規の忌を去年は忘れてゐたけれど | 酔眼の寝しなに秋の星数へ | 秋蝉に凭れかかられゐるやうに | 毬栗の落ちる音さへ丹波にゐ | 烏瓜提げて太宰に遭ひに行く |